2008年9月号

T.繊維学会誌、繊維機械学会誌等に20088月号で掲載された化学繊維素材の紹介記事

1.繊維学会誌

 電子線照射技術による繊維加工 奥林里子、堀照夫 繊維と工業  Vol.64,No8(2008) p252〜p257

繊維高分子材料の電子線グラフト重合および電子線架橋による機能化について紹介している。電子線照射技術の繊維加工への応用として、撥水繊維、光触媒担持繊維、金属吸着繊維、ポリ乳酸繊維の耐熱性向上、天然高分子固定化繊維などがある。は、フッ素系ポリマーのPET布帛へのグラフト重合である。は、PET繊維にアクリル酸をグラフト重合させ、これにハイドロキシアパタイト層を形成させ、続いて酸化チタンを担持させる。は、レーヨンとPVAとの混合不織布に電子線照射した後、GMA溶液で処理し(前照射法)、グラフト化後、酸によるエポキシ基の開環とチオール基(SH基)の導入により、金属を吸着する繊維を調整する。は、架橋剤(トリアリルイソシアネート)をポリ乳酸繊維内に導入した後に電子線照射を行い、繊維強度の低下をある程度抑制しながら繊維を架橋させ、耐熱性を向上させる。Dは、キトサンやヒアルロン酸など水溶性の天然高分子をバインダーを用いず、電子線架橋により繊維に固定化する。などである。


  開繊技術と新しいコンポジット材料への応用  川邊和正 繊維と工業 Vol.64,No8(2008) p262〜p267

図1福井県工業技術センターでは、繊維束をたわませた状態に空気流を作用させる方法の開発により繊維束を幅広く、薄く開繊する技術を有している。この開繊糸シート製造技術の開発、開繊糸と熱可塑性樹脂貼り合せシートの開発、同法により作った薄層擬似等方積層板の機械的特性について解説している。


2.繊維機械学会誌

特集<産地ブランドの最新動向>
繊維機械学会誌 Vol.61,No.8(2008) p547〜p576

   電界紡糸による機能性不織布の開発 宇山 浩 p481〜p486

現在の地域ブランド論が持つ3つの課題と研究状況(・ブランド論の単純な拡張、・モノ作りへの傾斜、・主体の曖昧さ、・3つの課題に対する先駆的研究、・課題の考察)、 作る立場(事業者・地域団体)から見た地域ブランド(・ストーリーテリングの重要性、・広告戦略の仕掛け、・ネーミングと視点の転換)、使う立場(消費者)から見た地域ブランド(・地域ブランドに対するロイヤルティー、・消費者の共感と超越への期待、)消費者の観点から見た地域ブランドのあるべき姿、を記述している。


  産地企業集団と産官学連携「東レ合繊クラスター」 大河原 秀康 p555〜p567

東レ合繊クラスターの概要と活動を紹介している。設立の背景、繊維ビジョン、設立趣旨、活動内容(部会・分科会活動)、産学官連携、まとめと今後の課題


  各地域のアパレル展開と日本のアパレル業界の今後 森 慎也 p568〜p572

実際に現地に足を運び、それぞれの地域でどのようなアパレル展開がされているか、展開の狙いや、これからの動向を調べた。


  今治タオルのブランディング 藤高 豊文 p573〜p576

今治タオル産地は存亡の危機にあり、今治タオルの知名度を高めるための事業を行った。ジャパンブランド事業が認可され、資金を確保し、今治タオル普及のためのイベントを開催し、これをマスコミ、NHKなどで記事にしてもらった。


シリーズ 化合繊の基礎と最新の技術

 本シリーズは本学会で実施しているテキスタイルカレッジ講座のカリキュラムを順次紹介するシリーズである。


  スーパー繊維とその用途展開 大田康雄 p587〜p596

高強度・高弾性率繊維の一次構造と特性として、・剛直鎖高分子からのスーパー繊維(アラミド繊維、共重合アラミド繊維、ヘテロ環含有ポリマー繊維)、・柔軟鎖高分子からのスーパー繊維(超高分子量ポリエチレン繊維、その他)、スーパー繊維の微細構造、高強度・高弾性率繊維の製糸技術として、・ゲル紡糸法、・液晶紡糸法、スーパー繊維の用途などを解説している。


  不織布の家庭用品への応用−紙おむつ事例紹介−  金田 学 p577〜p581

紙おむつとは、紙おむつ用不織布の概要を紹介しており、特に、面ファスナー用雌材不織布の開発について開発ポイントなどの詳細を記述している。


  高速製糸用設備装置の開発(その2)−高速トラバース装置−   p583〜p586

ポリエステル繊維製造装置のうち、高速巻取り用トラバース装置についてスプリットドラム方式、回転ブレード方式について解説し、新規高速トラバース手段について解説している。


U.化繊協会加盟会社の直近1カ月の特許出願状況 (2008年8月公開分)

PDFファイルをご覧ください(405KB)

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