2009年3月号

T.繊維学会誌、繊維機械学会誌等に2009年2月号で掲載された化学繊維素材の紹介記事

1.繊維学会誌

特集 超臨界流体の応用研究 繊維と工業、Vol.65,No.2,(2009)


 超臨界流体中の染料の溶解度 魚崎 泰弘、小江 宏幸、p56-p61

固体-流体の2成分系相図と染料の溶解度の圧力依存性の例の紹介、超臨界流体中での染料の溶解度測定に利用されている方法、超臨界流体中での染料の溶解度データの相関方法などについて紹介している。


 超臨界・亜臨界流体を利用した繊維強化プラスチックのリサイクル 後藤 元信、p62-p66

繊維強化プラスチックスの再資源化法として亜臨界・超臨界流体を利用したポリマー部分の分解による繊維のリサイクルならびにポリマー部分の低分子化は有効な手法である。流体としては水・アルコールなどが利用可能であり、反応性、反応選択性、安全性、後処理などを考慮することにより、最適な溶媒が選ばれる。このような技術は、FRPのみならず、各種の複合材料、電子材料等に適応できる。


 超臨界二酸化炭素中での重合反応 佐古 猛、岡島 いづみ、p67-p71

超臨界二酸化炭素による重合のメリット(有機溶媒フリーの重合反応が可能、脱溶媒・脱モノマーが不要、溶媒へのラジカルの連鎖移動がない、製品の安全性が高い、マイクロ〜ナノ高分子粒子を製造可能)、超臨界重合装置、ポリスチレン微粒子の合成を紹介している。 超臨界二酸化炭素中でのアクリル酸の沈殿重合とスチレンの分散重合により、ナノ〜マイクロサイズのポリマー微粒子を生成することができる。共に有機溶媒は、一切使用していない。今後の実用化に向けた課題として、フッ素系分散剤に代わる安全で安価なシリコン系分散剤の開発、連続プロセスの実現、経済的な重合技術の開発がある。

超臨界重合装置
■超臨界重合装置


 森林資源由来の有用成分の効率的抽出・変換技術 堀 照夫、p77〜p81

超臨界流体の抽出溶媒としての特徴、森林資源からの有用成分の選択的な抽出・分離、木・竹酢液に含まれる有用成分の濃縮法、木材などの有用成分への効率的変換法について解説している。森林資源からの有用成分の選択的な抽出として、樹木の葉部からの効率的な抽出・分離(青森トドマツ葉部からマルトールの抽出、楠木葉部からカンファーの抽出、サワラ葉からピシフェリン酸類の抽出、イスノキ葉部からプラシステロイド類の抽出)、樹木の木部及び樹皮からの効率的な抽出・分離(青森ヒバ材部からヒノキチオールの抽出、ベイスギ材部からトロポロン類の抽出、杉樹皮部からフェルギノール類の抽出、トドマツ樹皮部からシス−アピエノールの抽出、ホオノキ樹皮からマグノロールの抽出)などを紹介している。


 「繊維工業」における超臨界流体の研究開発動向  堀 照夫、p77〜p81

2008年6月に開催した“The 1st International Symposiumu of Supercritical Fluid in Fiber/Textile Science and Technology”の主要な研究発表を紹介している。繊維製造への超臨界流体の応用(超臨界状態でのエレクトロスピニング)、ナノコンポジット材料の創生(超臨界二酸化炭素を用いたポリマーと炭酸カルシウムのナノコンポジットの調製法)、スーパーウッドの展開(超臨界二酸化炭素による木材の超耐久加工の実用化)、繊維のメッキ(パラ型アラミド繊維への銅の無電界メッキ前処理技術)、


2.繊維機械学会誌  Vol.62,No.2(2009)

 最近の特化合繊素材(衣料用・家庭用)について「2007〜2008」
 原田 隆司、後藤 真澄、勝間 初美 p105〜p113

過去よりレビューしているシリーズである。風合い・外観、水分と熱の移動特性、ストレッチ特性、難燃性・耐熱性、制電性・導電性、抗菌・制菌・消臭、防汚、最近話題の商品(ナノテク、エコ、)にかかわる合繊の素材を紹介している。


 品質工学を活用した色糸検出システムの研究 鉄見 太郎、p120〜p125

村田機械の革新空気精紡機MVSでの生産中の糸の監視で色糸の混入を監視する新しいシステムについて紹介している。


U.化繊協会加盟会社の直近1カ月の特許出願状況 (2009年2月公開分)

PDFファイルをご覧ください(488KB)

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